暮らしの質を高める秘訣『フランス人は10着しか服を持たない』

本要約

この記事は、暮らしの質を高めたいという方へ向けたおすすめ本の紹介記事です。

その本は

フランス人は10着しか服を持たない』

というタイトルの本で、
著者であるジェニファー・L・スコット氏が
パリの留学先での気づきをもとに書かれた本になっています。

本記事の構成

1,著者紹介

2,本の内容

3,感想

著者紹介

本著の著者であるジェニファー・L・スコット氏は、アメリカの南カリフォルニア大学を卒業しており、当時大学3年生の時にフランスのソルボン大学、パリ・アメリカ大学へ留学しました。

その留学のホームステイ先で、パリの由緒ある貴族の邸宅で過ごした生活や人々の考え方に感銘を受け、2008年にライフスタイルブログThe Dairy Connoisseur(暮らしの達人)を執筆。
その連載記事「パリの暮らしで学んだ20の秘訣」が反響を呼び、この記事をまとめたものが本著になっているようです。

内容

この本は、「パリで学んだ暮らしの秘訣」が全部で16章に分けられており、
それらが一つ一つ解説されています。

本記事は要約記事ではありますが、16章すべてを紹介するのはボリューム的に難しいので、

個人的にいいなと思った内容にしぼって取り上げさせていただきます。

食事

フランス人は食事を非常に大切にしている

この本で最初に取り上げられているテーマは食事です。

フランス人は食事に非常に重きを置いており、
そのこだわりや考え方がわかりやすく解説されている
箇所が何箇所かあったので紹介します。

・フランス人はほとんど間食をしない。

・お腹を空かせて、夕食を心から楽しむ

・物を食べるときは食べることに集中する

・情熱をもって食べる

これらの言葉から、
いかにフランス人の方々が食に対してこだわりを
もっているかがわかります。

以下引用

ホームステイの半年間、決まった食事の時間以外に誰かが間食をしている所を見たことなど、一度もなかった。家族全員がきちんとした食習慣を守り、ちょうどいい体重をキープして、バランスのよい食生活を送っていた。

朝、仕事に遅れそうになってリンゴをほおばり、コーヒーを持って家を飛び出していく、そんなことはあり得なかった。一家は毎朝同じ時間に朝食をとり、お昼はカフェなどでランチタイムを楽しみ、夕食は再び家族で食卓を囲んで、最低3皿のコース料理をいただく。

フランス人はものを食べながら歩いたりしない。

モノをたべるときは、食べることに意識を集中するべき。
だって食べるというのは自分の体内に食べ物を取り込むことだから。
それには洗練されて礼儀にかなったマナーが必要だ。
地下鉄の中でものを食べるなんてマナー違反もいいところ。

まるで自分に対して言っているようで心が痛かったです。

また、フランス人の食に対するこだわりの根底には、

食べることへの喜びや楽しみが根ざしていると感じます。

フランスでは、ホストファミリーの他にもいろんな人たちと食事をしたけれど、食べるときにカロリーを気にして、太りそうだなんて心配している人は1人もいなかった。聞こえてきたのは、自分たちが食べている料理について、素直な感想を熱心に語り合っている会話だけだった。

食に対する姿勢がポジティブなら太らないわけではないが、そういうポジティブな姿勢こそ、健康的な食べ方をして、いい食生活を送るための基本でもある。
「スタイルが悪くなるから、あれもダメ、これもダメ」と我慢ばかりしていると、かえってその反動でこってりしたものを食べ過ぎてしまったりする。

食べることを楽しみつつ、適量を味わっていただけば、それほど心配することはない。

身だしなみ

10着のワードローブで身軽になる

この本のタイトルにもなっている部分ですね。

彼らは10着ほどのワードローブしか持っていな

同じ服をしょっちゅう繰り返し着ていたそうです。

こんな最小限のワードローブで事足りる家庭は、パリではめずらしくなかった。

ここで10着のワードローブの中身についても説明されています。

まず、服が10着しかないわけではない。
この10着のワードローブとは、コアアイテムのことだそうです。


そして、ワードローブに含まれないものとして挙げられているものが、
・上着類(コートやジャケット、ブレザー)
・ドレス類
・アクセサリー(スカーフ、手袋、帽子、ストールなど)
・靴やアンダーウェア(Tシャツやタンクトップ、
キャミソールなど)

むしろアンダーシャツ類などは、セーターなどを長く持たせるために
何枚もあったほうがよいとのこと。

そしてさらに朗報は、
季節に合わせてのワードローブなので、例えば夏用のワードローブを選ぶときには、
カシミヤのセーターなどは数に含まない」

という点。

要するに

季節ごとに10着のワードローブを選ぶということで、
季節外れの服はしまっておけばよく、年間通して
10着しか服を持たないという意味ではない

ということ。(まぁそりゃそうですよね。私はタイトルで勘違いしてました。)

だからクローゼットには、

今の季節に使うワードローブを厳選して10着だけ入れよう

ということですね。

ここでは10着のワードローブの目的も語ってあります。

ポイントは、似合わない服や、ほとんど着ていない服、質の悪い服で溢れ返っているクローゼットとおさらばすること。
最終的な目標は、自分らしさを表現してくれる大好きな服ばかりにすること
そして、大切な服をゆったりと収納できるようにすることだ。

10着のワードローブを実践することで、

  • 朝、クローゼットの扉を開けると嬉しくなる
  • 買物欲がおさまる
  • 落ち着いた気分でショッピングが楽しめる

などのメリットが出てきます。
これは想像したらわかりますね。

すっきりしたクローゼットは気持ちがいいし、
数が決まっているから無駄な買い物はしなくなるし、
衝動買いをせず厳選して服を買うことができる。

まさに財布にも心にも優しい知恵ですね。

シックに暮らす

この章では、前述した食や衣服以外のその他の生活に関するこだわりを記述してあります。

その一部をご紹介します。

ちらかっているのはシックじゃない

散らかっているという意味は、部屋や机など家の周りがいらないもので溢れているということです。

物が散らかっているのは、生活が雑になっているからです。

自分に対しても、生活に対しても雑で、こだわりがない暮らしになっている証拠です。

‘’シック‘な暮らし‘’とは、物が少なく、整理された状態で、自分の好きなものに囲まれた空間で、

自分のこだわりを持って暮らすということです。

ここで一部抜粋

「散らかり物」というのは、「家にあるけれどあまり気に入ってないもの」とも言える。
例えば、大事な人からの贈り物でも残念ながらあなたの部屋のインテリアには合わないもの。

心の奥ではもういらないとわかっているのに、感傷的な理由でいつまでも捨てられない物、そういうものは「散らかり物」と言える。

それから、本来そこにあるべきものがごちゃごちゃと置いてあるのも「散らかり物」。

ただし、そうは言っても、余計な物を一切置かないことにこだわるあまり、家が個性も何もない、味気ない場所になってしまってはつまらない。

肝心なのは、自分の気持ちに本当に正直になること

著者は、物をむやみに増やさないようにとも言われています。

私たちは普段物を買いすぎいており、新しいものを増やすことを控え、

部屋をすっきりさせることの大切さを論じています。

教養を身に付ける

フランスでは、知性が高く評価される。人々はあなた自身の意見を聞きたがる。
そして、あなたの意見が有意義で興味深くウィットに富んでいるほど尊敬される。


パリでの生活を送っていた私は、生まれて初めて、大好きなテレビ番組や、病みつきになってしまうゴシップ雑誌などの、くだらない娯楽から遠ざかった生活をしていた。


そんなことに時間を使うよりも、私は美術館に行ったり、本を読んだり、留学生仲間たちと人生について語り合ったりしていた。

著者いわく、アメリカ・カリフォルニアではこういった生活を続けるのは難しいとのこと。ゴシップ記事とかつまらないポップソングとかやたらと誘惑が多いし、会話においても、クラシックとか、哲学とか、詩とか、知的な話題や芸術的な趣味の話を持ち出すと、「気取っている」と思われるからだそう。

フランスにいたころのように知的な刺激で満ちた生活を送るのは、アメリカではかなりの努力を要する見たいです。

そこで、教養を磨くためのアドバイスをされているので、いくつか挙げます。

教養を身に付けるアドバイスとしては、

  • 本を持ち歩く
  • 紙の新聞を読む
  • アートに親しむ
  • テレビの時間を減らす
  • 旅行する
  • 新しいことを学ぶ

などです。個人的にいいと思ったものを抜粋しました。

これらの時間を意識的に作ることで、教養を身に付けたり、誘惑が多い中でも知的刺激が溢れた生活を送ることができると思います。

質の良さにこだわる

質の高い豊かな生活を送ろうと決心すると、生活のあらゆる面で質の良さが大事になってくる。食材や衣服から時間の過ごし方まで、それまでよりもずっと質にこだわっって選ぶようになる。

良質な食べ物を選ぶ

質の良い食べ物を食べることは、人生の大きな喜びの一つです。

本著では特に、食材に詳しくなり、出来るだけ質のいいものを
体に入れようと言ってあります。

また、良質な食べ物の味を覚えると、
まずい物は自然と食べたくなくなり、
以前はおいしいと思って食べていた加工食品やインスタント食品など
質の低い食べ物は自然と食べたくなくなるようです。

いいものを取り続けていると、気付かないうちに自然と質の悪い物を
取らないようになっているなら、これ以上いいことはないですよね。

経験の質を高める

より豊かで満ち足りた生活を送るために、
日常のありふれたことにささやかな喜びを見出そう。

質の高い豊かな暮らしを送るために一番効果的な方法は、

毅然とした態度を心掛けることだ。

ネガティブな人たちとの友人付き合いをやめることも一つの方法。
人生の時間は有限でとても貴重であり、
他人の愚痴や大騒ぎにいちいち付き合ってはいられない。
四六時中つらいと大騒ぎしてる人には距離を置くこと。

これは言い換えると、
自分の時間を大切にしよう
と言い換えることもできると思います。

まとめ

『フランス人は10着しか服を持たない』を要約してみて、
フランス人、特に著者がホームステイをした家族の暮らしがありありと書かれてあり、
日本でも参考にできる点は多いと感じた。

食事、衣服、暮らし、学び、芸術、日常 等々

人生全般において、その一つ一つにこだわりが感じられ、

人生の一瞬一瞬を大切に生きているんだと、そして、
そういう生き方が大切なんだと言われているような気がしました。

現代の日本は、毎日の仕事や生活に追われ、こういった日常のささいな幸せや、
生活へのこだわりが薄れているように思います。

いまより少しでも質がいい生活をしたいと考えている方は、
この本がよりよく生きるためのヒントを与えてくれるかもしれません。

以上『フランス人は10着しか服を持たない』の要約記事でした!

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